とある団体の記念誌に、私が書いた体裁の挨拶文が掲載されることになった。
もちろん、その団体の文章の達人が代筆してくれたのである。
先週に原稿が送られてきたが、とてもではないが、私には書けないような品格を感じさせる文章であった。
ありがたく頂戴することとした。
ただ、一か所だけ、
”一人ひとり”
と書かれていた個所があったので、その部分を、
”ひとりひとり”
に修正して、送り返していたのである。
漢字と仮名が交じるのはまずいのではないか、との単純な発想からである。
今日になって”ゴーストライター”から電話があり、
「”一人ひとり”を活かしていただきたい」
と言うのである。
なんでも、文部省からは”一人ひとり”を使うように言われていて、学校教育でもそのように指導している、とのこと。
彼は、文部省ではないが、自治体の職員であり、地方公務員である。
異議を唱えようかと思ったが、さほどこだわるべき問題ではないと判断し、すぐに了解した。
で、後でgoogleを検索してみたら、
”一人ひとり”が約1400万件、
”ひとりひとり”が約900万件
と、の検索件数があった。
また、文部省用字用語例では、はっきりと”一人ひとり”となっていた。
どうやら、字面を見たときの美的感覚の問題もあり、現代では、
”一人ひとり”
が主流のようである。
また、一つ、勉強させてもらった。
こんばんは
一人ひとり・・・自分はどんな風に書いていたのかな~
変換すると上のようになるのですが
ひとりひとりと書いていた時もあった気がするし
一人々と書いた時もあるかも?←この使い方は間違いかしら?
言葉って面白いです
進化していますし
(今の世代が作り上げた言葉とか)
漢字の読み方も昔と今は違ったり
日々勉強するしかないのかな?
・・・と思います。
で、美的というと 私は「ひとりひとり」に軍配ですが 笑
こんばんは
私は「一人ひとり」と書いています。
同じひとりでも「独りひとり」とは絶対になりませんね。
ただ「ひとりひとり」となる場合もあると思います。文脈として、誰かが「ひとりひとりを大事に!」と叫んだといった場合。赤ん坊が一人、二人、と数えられずに「ひとりひとり」と言った、とか。赤ん坊は一人という漢字知りませんから。
日本語は難しいですが、声なき声さんの文章は嫌みがなく、しかもよくこなれていて(書き慣れていて)、熟練されていて、お人柄が偲ばれるいい文章です。
Re: こんばんは
花渡川 淳さんへ
ありがとうございました。
花渡川様が「一人ひとり」をお使いとおっしゃると、強烈なまでの説得力が出てまいります。
私も、今後は迷うことなく、「一人ひとり」と書きます。
過分なお言葉をいただき、恐縮の限りです。
花渡川様の書かれる文章こそ流れるようなリズミカルな文体で、私などは憧れております。
Re: タイトルなし
桜子ちゃんへ
いろんなブログで見た考え方ですが、中には、「美的」観点から、
”一人ひとり”
が望ましいという主張もありました。
つまり、漢字ばかりだと硬くなるし、ひらがなだけだと読みにくいから、漢字とひらがなを混ぜるのだ、と。
感性というのは、人によってさまざまですね。
言葉は変わるものです。
つい最近まで知らなかったのですが、「新しい」は、そもそもは、”あらたしい”と読んでいたそうです。
確かに、「新たな」と書いたら”あらたな”と読みますから。
いつの間にか、間違った読み方の”あたらしい”が正式になったのですね。
こんにちは♪
一人ひとり、そうですね~
変換したらこう出ました。
たしかに漢字ばかりは硬いですし、
ひらがなばかりですと読みにくいですね。
無理して漢字にする必要もないと聞いたこともりますし…
Re: タイトルなし
きっちゃん♪へ
言葉の使い方に、その人なりの思いを込めている場合があります。
たとえば、「お年寄りのかた」と書く場合、私は、「かた」は必ずひらがなで書きます。
「方」とは書きません。
個人的な好みの範囲かもしれませんが、私はこだわっています。
「一人ひとり」にはこだわりがありませんので、すぐに屈服いたしました(笑)。